お部屋を彩るインテリアに
日本では昔から使われている風呂敷ですが、その使い勝手の良さに
バッグやラッピングなど色々な使い方ができると考えて風呂敷を何枚か購入したものの、
結局使うタイミングがなくてタンスで眠ったままになっている方も多いでしょう。
そんなときはインテリアに活用すると部屋の雰囲気も華やかになります。
一般的に風呂敷といえば物を包んで持ち運ぶためのものだとイメージしがちですが、
和風の柄はもちろんのこと、多種多様なデザインがあるので飾っていても違和感がありません。
風呂敷の柄には意味があるといった昔慣例もいまでは薄れてきているように思いますがその分多種多様な風呂敷があり、
楽しいです。
風呂敷はなぜ生まれた?日本人は古代から平布で物を包んできた
風呂敷は、日本古来から存在する物を包むための布です。
それは裁断された端が縫い合わされているものの、一枚の単純な平布でしかなく
現在まで呼称と模様だけが変化し、伝えられてきました。
現存するものでは、奈良時代の収容専用の包みものが、正倉院宝物として保存されています。
その頃は収容物の名前が包みものに墨書きしてありました。
平安時代には名称が変化し、古路毛都々美(ころもづつみ)や平包といった名称で記録に残されています。
室町時代になると、風呂敷として使われた最古の記録と考えられる記述が登場します。
当時の将軍足利義満が各地の大名を風呂に招いた時、大名達は衣服を自分の家紋が縫い込まれた布に包み、
また風呂あがりにこの布の上で身づくろいをした、とあります。
したがって風呂で敷物に使われたので風呂敷、さらに衣類を包んだので
風呂敷包み、の名称が誕生したという有力な説があります。
当時は多様にあった包みもののうち、風呂の敷物にも使える素材や大きさを持つものを指していたと推測されます。
現在ではインテリアとしても活用される風呂敷
部屋の雰囲気に飽きた場合も風呂敷を別の柄にすれば手軽に模様替えできるのもポイントです。
インテリアとしてよく使われカーテンなどの代わりにも利用されます。
最もシンプルな活用法は、テーブルクロスにしたり床に敷いたりする方法です。
簡単なのですぐに実践できますし、目につきやすい場所に置くことで部屋の印象も一変します。
また子供がおもちゃを散らかしてしまったときや急な来客があったときも、
風呂敷で包んでしまえば机や床を楽に片付けられる点もメリットです。
お気に入りの柄をそのまま活かして飾りたいのならタペストリーやカーテンとして使うのも手です。
専用の棒やクリップなどの道具を用意し、壁に取り付けてみましょう。
その他にも額縁に入れて飾ればアーティスティックなインテリアになり、
フックがない場所も彩れるため便利です。
カーテンとして使う場合、サイズのバリエーションが豊富なので窓だけでなく
カラーボックスの目隠しにもぴったりです。
結び方さえ知っていれば、クッションなどのカバーとしても使うことができます。
例えば生活必需品でありながら部屋の雰囲気を壊しがちなボックスティッシュも、
風呂敷で包むことによってお洒落な印象が生まれるでしょう。
大きいサイズのものはソファに掛けておくだけでもカバーとして機能します。
物を包む際にはやり方によって柄の見え方なども変化するので、
工夫すれば同じデザインでも違った雰囲気になるところも魅力です。
余った風呂敷を持て余しているなら、運びにくいものや衣類、
小分けにした荷物の収納に使うのもいいでしょう。