タペストリーとして
さまざまな用途に使うことができる風呂敷。
昔から日本で愛用されている優れモノです。
プレゼントを包んだり、お土産を包んだりするのが定番の使い方ですが、
他にも工夫次第で幅広く役立ってくれます。
お部屋のインテリアとして活躍させるのもおすすめです。
テーブルクロスのように敷いたり目隠しなどにも便利ですが、タペストリーにしてしまうのも良い方法です。
エジプトの墓からも出土!タペストリーの歴史と役割
タペストリーの名称はもともとフランス語のタピスリから派生しており、
西洋と東洋のさまざまな違いが見られるものの、日本の綴織(つづれおり)の技術と
同じものを使って作られています。
それは細い縦糸を太い横糸で包み込むように織りなし、まるでキャンバスの上に
絵を描いたかのような美しい図柄を浮き上がらせるのです。
タペストリーの歴史は非常に古く、紀元前15世紀に実存していた
エジプトのファラオ第18王朝のトトメス3世の墓からも出土しています。
そのため、それ以前からタペストリーは、すでにエジプトなどで制作されていた可能性も
高いと考えられており、年代を追うごとに世界各地へ広まっていったと推測されているのです。
そもそもタペストリーが古い時代に流行した背景には、タペストリーの機能性が考えられます。
キャンバスに描かれた絵を王や貴族などが旅先に持ち運んで、壁などを飾ることは難しくても
タペストリーなら織物なので簡単に丸めて運搬できたからなのです。
「飾り」としての風呂敷
最近はデザイン性の高い風呂敷が注目されています。
現代風にアレンジされたデザインも多いため、若い人でも気軽に使えるのです。
きれいな柄や一枚で美しい絵柄になっているものは、せっかくなので広げて見せてみましょう。
タペストリーのようにすると部屋にしっくり馴染むのです。
一枚の絵を飾る感覚で壁に飾るのがポイントです。
シンプルな部屋ならなより風呂敷の良さが映えます。
そのままピンなどで貼っても良いですが、ボードに貼ったり、自分で枠を使って
紐でつるせるようにしたり、本物のタペストリーのように立体感を持たせても良いです。
種類豊富なデザインがあるので、定番の和柄なら和室に、洋風な柄ならリビングに、
可愛い動物柄なら子供部屋にと部屋のテイストによって選べるもの楽しいです。
伝統的な柄を、あえて洋風な部屋に飾るのもおしゃれに見えます。
昔ながらの市松模様・波を表す青海波・モード感の強い鱗・個性的なかまわぬなど、
日本古来からある柄は意外と洋室にマッチします。
色や模様がシンプルなため古臭い印象にならず、逆にモダンな雰囲気を出してくれるでしょう。
シンプルな柄なら2~3個バランスよく飾ってもかっこ良く決まります。
複数飾る場合は小さめの風呂敷を選ぶのがコツです。
一見風呂敷をタペストリーに使うのは難しそうに感じますが、工夫次第で立派なインテリアになるのです。
今までとは一味違った部屋の顔が見え、素敵に模様替えをすることができます。
普段の使い方以外に、自分なりにアレンジをして家を演出してみましょう。